幸福になりたい人へのアドバイス。アラン著書 幸福論

私たちは何のために毎日毎日
頑張って働いてるの?
どうやったら幸せな働き方生き方って
実現できるのか?
考えれば考えるほどよくわからなく
なってきます

本当の幸せとは?そういった
私たちの中にある本質的な問いに
対して、世界一、優しく答えてくれる作品
それがアランの幸福論というです。

実は幸福論と呼ばれる書籍は
この世の中にあふれんばかりに
存在します。

その中でも世界中で翻訳され
古典として読み継がれている
一級品の名作が3つあります。

ヒルティの幸福論
ラッセルの幸福論
アランの幸福論

これらはよく世界三大幸福論と
呼ばれています。

その中でもアランの幸福論は
哲学というジャンルでありながら
文学的で美しくとても読みやすい
ことで知られています。

初版発行から約100年たちますが
まったく色あせない幸福哲学の
古典的名作であります。

この作品のエッセンスを抽出して
メンタル仕事、生活、人間関係そして
諸制度といった、誰もが関係するような
5つのテーマに沿ってお届けして
参りたいと思います。

アランの幸福論
まず本題に入る前にアラン先生に
ついてご紹介をさせて下さい。

このアランというのは実はペンネーム
でございまして、
本名はエミール・シャルティエ・フランスの
ノルマンディー地方生まれの哲学者です。

プロポと呼ばれる表現形式ですが
1906年の初めは、先生はルーアン新聞
という地方紙に毎日原稿用紙2枚の文の
短い文章を書いていました。

今風に言えばコラムですね。
これをフランス語でプロポと言います。
先生はその生涯に5000コラムを超す
とてつもない量のプロポを書いたことで
知られています。

文学のプロモ美学のプロポ経済の
プログというよりテーマも多種多様に
あります。

そしてその中で幸福に関するブログを
まとめたもの、それが本日お届けする
幸福論というわけであります。

では早速5つのテーマに沿って
進めてまいります。

1つ目がメンタルということですが、
具体的には、不安や恐怖といった
ネガティブ感情との付き合い方について
見てまいります。

誰もが悩む深くて難しいテーマですね。
そこでアラン先生は名馬ブケファロス
というある名馬の馬に関する昔話を
してくれるのです。
舞台は紀元前の古代ギリシャです。
主人公は生まれた10代の若い男の子王子
ですから、王として全てをマスターしなければ
いけない。
幼少期からたくさんの家庭教師を
つけられ、強く賢く、勇敢な人格者となるよう
徹底した教育を施されていました。

そんなある日のことです。
ひとりの商人がぜひ買って欲しい馬が
入っていると王子の元に現れます。

馬の名前はブケファロス。
光沢のある美しい毛並み堂々たる
肉体が織りなす曲線はまさに芸術品です。

ところがこのブケファロス実は
とんでもない荒馬で、馬に慣れた者が
何人も乗りこなそうとチャレンジしますが
ことごと失敗します。

「これは荒馬だ」!とそんな捨て
セリフを吐き、皆が去っていく中、
その場にいた祖父が名乗り出ます。

「私ならできる、もして手なづけたら
あの馬を私に売ってください」
すると王様は少しからかうような調子で
「面白いじゃないかならば試してみるか」?
そう言って王子の背中をそっと押します。

王子は興奮が収まらいブケファラスの
目をじっと見つめ、ゆっくり近づいていきます。
一歩また一歩距離が縮まります。

このままではさすがに危ないのではないか?
と誰もが思った、その瞬時に手綱を
握りブケファラスの鼻先を
光り輝く太陽の方角に向けました

すると先ほど暴れまわっていた
ブケファラスはまるで石像のように
静かに落ち着きを取り戻したのです。

一体何が起こったんだもう様も周りに
いる家来そして症にも理由がわかりません
そこで祖父はこう言いました。

「この馬は自分の影に怯えているだけだ」
そう言って、誰も乗りこなせなかった
ブケファロスを王子の生涯の友としました。
いいかがでしょうか?

誰もがブケパロスはただの暴れ馬だと
決めてかかっていたのに対し、
王子はじっと観察し原因を突き止めた。
つまり恐怖や不安には必ず原因がある。
それが分からない限り、ブケファロスの
ようにずっと怯え続けるしかない。

だからまずその恐怖不安の原因正体を
明らかにしましょう。というわけです。

余談ですが、王子はその後二十歳という
若さで王位を継承します。

そして壮大な夢と野望を胸に、
名馬ブケファロスとともに数多くの
戦場を駆け抜け生涯無敗という
とんでもない伝説を残したということで
知られています。

この名馬ブケファロスに命を預けた
人物もう誰だかお分かりでしょうか?
そうアレクサンドロスですね世界史を
勉強された方は教科書か資料集で一度は
この絵を見たことがないでしょうか?

アレクサンドロスといえばとても有名な
モザイク画ですけどブケファロスも
いますよね。

これがあのブケファロスです。
この戦争から約10年後に行われた
ユダ・スペース河畔の戦いという
戦争の中でブケファロスは戦死
してしまいます。

そして戦争に勝ったアレクサンドロスは、
その場所でブケファロスを丁寧に埋葬して
彼の名前にちなんだアレクサンド
リアブケパロスという都市を作ったと
言われています。

話を元に戻しますが、ネガティブ感情の
原因を突き止めることの重要性は
わかった。
その上でアラン先生は情念にとらわれる
なと言われます。

常連というのは理性ではもはや
抑え込めない感情のことです。

何かよくわからないけどイライラする
気分が落ちるこういうやつです。
よくあります。そして情念には人間の想像力を
かきたてるという厄介な特徴があります。

例えば、
あの人こないだ冷たい反応だった。
から自分のこと嫌いかもしれない?
自分がチャレンジしていることに
対して、笑われているかもしれない?
痛い奴だと思われてるかもしれない?
とかいろんな想像が出てくる。
そして先ほどのブケファロスのように
怯えてしまうんです。

そこでアラン先生は想像力の影に
怯えなくて常にとらわれるな。
落ち着け。
そう言われるわけです。

でもどうしたらいいのかわからない?

それに対してアラン先生はこう言います。
「解放されたければ、考えちゃだめだ。
行動しなさい」
さあこれは一体どういうことでしょうか?
行動で情念から解放されると
言われても、なかなかピンと来ません。
ただこれについては皆さんご経験あると
思います。

子供の時の運動会のかけっこ思い出してください。
順番待ちの時どうでしたでしょうか?
体に悪いんじゃないかってくらい
緊張しますよね?
でもパンて鳴って走り始めたら
緊張感とか、不安な気持ちとかもう
頭からなくなりましたよね。
なぜなら、そんなこと考えてる
余裕がないからです。
あるのは目の前のゴールだけ走る
しかないのです。

プレゼンだってそうです。
やる前すごく緊張します。
でも話し始めて1分や2分であの
気持ち悪い緊張感が徐々に和らいで
きます。
なぜならもう喋るしかないからです。

ピアノの発表会でもダンスの発表会でも
みんな同じです。
体さえ動いてしまえば、人はその瞬間
そのことしか集中できないのです。

つまりアラン先生はこの仕組みを
うまく利用しなさいって言ってるのです。

頭を使って感情コントロールするので
はなくて、身体活動、あるいは自分自身の
態度によって感情をコントロールする
ここが重要なポイントです。

ちなみにここで言ってるのは
何も考えられないほど激しく体を
動かしなさいと言ったことではありません。
普段の私たちの日常における表情とか
仕草とか姿勢とか呼吸といった体の動きです。

不機嫌な人というのは不機嫌な
表情不機嫌な姿勢、不機嫌な話し方をして
いるであれば、私たちがすべきはその
反対の身体活動
つまりお辞儀をしたり、微笑んだり
姿勢を良くしたりすればいい
それだけの話なんです。

いやちょっと待ってくれ・・・
そうは言っても現実問題として
「今の仕事が辛いんだ」
「スマイルゼロ円とか言って微笑んでる場合
じゃないんだ」
そんな方もいらっしゃると思います。

そこで2つ目のテーマである仕事これに
移らせていただきます。

具体的には幸せな労働者になるためには
どうすればいいのか?
仕事にやりがいがない部下が
最近つまらなさそうに仕事をしている。
脱サラしてフリーで仕事をしているけど
やっぱり就職しようかと迷っている。
そういった人にはこのように言われます。
「働くことは最も楽しいものであるが同時に
最も辛いものでもある。また自由に
働くことは最も楽しいが、その一方で
奴隷のように働くとなると、最も辛い
私は今自由に働くといったがこれは
労働者自身が自分の持っている
知識と経験に基づいて調製することができる
仕事の事を言っている自分で自分の仕事の
出来具合を確かめながらあーでもない
こーでもないと試行錯誤してみる
それを楽しいと思える範囲でやっている
限り人は幸せだ。
人は誰だって言われた通りの単調な
仕事は嫌だと思うたとえ困難な仕事で
あっても自分の好きなように考えたり作ったり
間違えたりできる。そういった仕事の方が
好きなはずだ目上や同僚が、横から口を
出し作業を無理やり中断させられるほど
辛いことはない。生き生きと働ける人と
自分の仕事を自分で支配することが
できそれを楽しめる。ことを言うんだ。
あなたがもし幸せに働きたいの
であれば、
他の誰かの畑を耕してはいけない。
自分の畑を耕しなさい」
はいいかがでしょうか?

仕事に対して、幸福感を持てるか?どうかは?
自分で自分の仕事を支配できている
という実感これがないといけないよ
というわけです。

じゃあ会社員だとダメかと言うと今の
時代は妄想じゃないです。

現時点で自分の持っている知識や経験を
使って自分の裁量で調整できる仕事は
いくらでも作れます。

例えばブログやYouTube で自分の
好きなことができることを
どんどん発信してネットの世界に
自分の畑を作ってガンガン耕して
いくことができます。

自分の努力次第でいくらでも一発逆転で
幸運な労働者になれる。

今はもうそういう時代になっている
というわけであります。

3つ目のテーマ生活に移ります。
具体的には、普段の生活の中でどうすれば
今よりももっとよこびに満ちた幸せな
時間の過ごし方ができるのか?
これを見てきたいと思います。

結論から言えば、幸福になるためには
傍観者じゃダメだということです。

例えばただ歌を聴いてるだけで
自分は歌わない。
ただ絵を見ているだけで自分では
描かない。
ただ舞台を観賞しているだけで
自分は演じない。
これについてはきっぱりとダメです
と言われています。

ナゼか?と言うと、そこで得られる
楽しみや喜びというのは、ほんの一瞬で
すぐ消えてしまうからです。
そうじゃなくて、
自分で歌う。
自分で生み出す。
自分で演じる。
アラン先生の言葉を借りれば、人間の喜びの
一番深い部分はまさにここにあるそうです。

そもそも、人からもらった幸福というのは、
すぐ消えてしまいます。
ご飯をおごってもらった。
プレゼントをもらった。
その喜びは一瞬だけ消して長続き
しないことを私たちは知っています。

だからアラン先生は与えられた
幸福なんか、この世には存在しないと
本書でおっしゃっているわけであります。

幸せを人に依存することなく
自分で作り、自分の行動によって
生み出すという時間の過ごし方
使い方をしていれば、きっと人は幸せな
感情に満ちた人生を送れるのだという
わけであります。

そして4つ目のテーマに移りたいと
思います。

人間関係も非常に重要なテーマですね。
皆さんの周りにも、
あいつだけは気に入らん」と
「かけしからん」
という人が少なからずいらっしゃるかも
しれません。

ただアラン先生はこう言います。
「普通は誰だって自分の周りに一人や
二人敵がいる」と思っている。

しかし、
「それは違う人間には自分自身以外
ほとんど敵は存在しないものとそう思い
なさい。判断を誤ったり、無駄な心配をしたり
絶望したりする。そして意気消沈するような言葉を
自分で自分に言い聞かせている」

これは、他の誰かじゃない自分自身で
やってることが最大の敵は常に自分
にそう思っている、自分に置き換えなさいと
言っている。

岡本太郎さんも、最大の敵は
「自分ならば己を殺せ!それが人生の
極意だ」
とおっしゃっていましたが、
まさにそれに通じるところがあります。

人間関係と言うと、アイツとアイツが
合ってないとしまいがちですが、
まず大前提として、自分が一番の敵
なんだと心得る。
これがスタート地点なんだよ
というわけであります。

その上で、アラン先生は本書の中で
これだけは人に言っちゃいけない
という行為について指摘をしています。

それは何かというと
他人に同情したり
哀れみの気持ちを持つことです。

意外ですよね?
でもアラン先生からすると
人類の災いのひとつだと断じるぐらい
ダメな行為だそうです。

先ほど情念についてお話をしましたよね。
制御することが難しく非常に厄介な
やつでございますが、これは人に
伝染するという困った特徴があります。

例えば朝、支店長の機嫌が悪いと
課長の機嫌も悪くなる。
不機嫌なショップ店員さんに接客されると
こっちの機嫌も悪くなる。
誰だって経験あると思います。

つまり何が言いたいかと言うと、
悲しい苦しいイライラするっていう
常連で溢れかえっている人に対して
哀れむんじゃない。
それは、あなたの情が相手に
伝染して余計に苦しませてしまう。

相手の同化しちゃうから、ダメだよって
言ってるんですが、病床に伏してる
友人を見ても、「無視しろ」と言ってるのか?
というとそうではありません。
そういう時こそ、明るい希望を与えるんだ!
そういうわけです。
他人の幸福を考えることこれは
非常に大事なことなんですね。

ただ一番大事なのは、自分自身が
「幸せになること」
これが自分にとっても相手にとっても
最善なんだよ。溺れてる人が溺れてる
人を救えないようにお金のない人が
お金のない人を経済的に机ないように
不幸な人ネガティブな情念に囚われた
人が他人を幸福にすることはできないんです。

その上でアラン先生は、何よりもまず
「あなた自身が幸せになりなさい」
これは義務です。幸せになることを
誓うのです。

こんな感じで本書ではグイグイ
迫ってくるというわけであります。

最後のテーマ処世術に移りたいと思います。

礼節、礼儀作法です。
「いやなんか古臭いなあ」?
と一蹴されそうです。がここでの礼儀
というのはすり鉢が壊れるぐらい
上司にゴマをするとか誰かに媚びへつらい
ダサい?とかお下品な?ものではありません。

自然に身についた物腰。
ゆとり、余裕。
それがアラン先生の言われる礼儀作法
であります。

ただこれがなぜ幸せと関係するので
しょうか?ちょっとイメージがわきません。

そこで思い出していただきたいのが
この本で何度も出てきている情念なんです。
これは人間を不安にさせたり
イライラさせたり不幸の元になるもの
でした。

そして情念は思考ではなく行動によって
制御できる。
これが冒頭で洗う先生が言われていた
ことでしたよね。

つまり礼儀作法というのは自らの
行動によって自分自身の湧き出る情念を
押さえ込む守りの構えでもあるのです。

例えば、
「あの若手社員は何で俺に挨拶がないんだ?
なめてんのか」って
ブツブツ言ってるお偉いさんとか
いらっしゃいますよね。

そうじゃなくて、あなたから笑顔で
挨拶しに行ったらどうですか?
もしかしたら、向こうはそういう意識がない、
それどころじゃないだけかもしれませんよ。

そんなことより礼儀作法を、自ら率先
されたらどうですか?

としたら、そんなイライラという
情念に支配されずに済みますよね。
と言ってるわけです。

さらに礼節はビジネスシーンの中では、
究極の営業手段。
ちゃんとお礼が言える挨拶ができる
年齢関係なく敬意を持って人に接することが
できる。

こういう人は圧倒的に人から好かれます
し人から話しかけられます。
従って情報量も多くなって、こなせる
仕事の量も質もやりがいも変わってくる。
しかも、かかる費用は更に少ないかも
しれません。

普段の生活や仕事の中で、いつもより
ちょっと意識してみてはいかがでしょうか?

というわけでメンタル仕事、生活
人間関係そして処世術という
5つのテーマに分けてお送りしてまいり
ましたが、最後に三大幸福論の中でなぜ
今回アラン先生だったのか?

見やすいとか、時代背景が現代と
似ているとか色々あるんですが、
一番の理由はアランという人物の
人間的魅力に惹かれたからです。

冒頭で紹介したアラン先生の
代名詞となっている。
プロポという表現形式。
実は今でこそ評価されていますが、
当初は結構、叩かれまくっていたそうです。

体系だっていないからダメだ。
秩序もない、薄っぺらい、そう言われたそうです。

しかしは、先生はこれが自分のやり方なんだと
一切折れなかった。誰に何を言われ
ようが、これが私の生き方なのだと
1日も欠かさずプロポを書き続けた。

そのブレない行動が湧き上がる燃え上がる
情熱に支え5000を越す大量の
プロポーズ書き残すことができたのではないか
と思います。

そしてアラン先生は
「どんなに人間が賢くなろうが
知恵を付けようが、未来だけは予測
できない。だから何も知らないはずの
未来は決して恐れてはいけない。いまを
懸命に生きなさい」と力強く放送でも
語っています。

アラン先生の生涯での
知り合ったフランスの小説が
アンドレモーロワが出会いだったという
言葉を残しています。

もしこれから気持ちが落ち込んだり
幸せが何なのかよく分からなくなって
しまったりしたら、是非この幸福論を
手に取ってみてください。

きっとこの作品が不安と恐怖の
影をあなたの視界から消し、
自分らしい人生を駆け抜けろ勇気を
与えてくれるはずです。

いかがでしたでしょうか?
この作品は世界で最も美しい本と
評されるほど一つ一つの言葉が
ポエム詩になっている芸術性の高いと
して知られています。

興味のある方は実際に幸福論を
手に取っていただき、アラン先生の
プロポの美しさにぜひ触れてみて下さい。

最後までありがとうございました。