大日本帝国陸軍を陰で支えた愛国飲料・・・それがカルピス
カルピスという乳酸菌飲料は、
大昔からそこにあっるという、当たり前
常識の範囲で商品が店頭に並んでいた
記憶があります。
夏になると、お母さんが氷を入れた
コップにカルピスを入れて1杯だけ
飲ませてくれました。
何杯も飲むと、下痢をするからです。
おなかが緩くなるから、子供には
家ルールとして1杯というキマリが
ありました。
いつの間にか、ホットカルピスも出て
「なんだ夏の飲み物じゃなかったのか?」
という発見がありました。
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カルピス誕生秘話
そんなわけで、カルピスは知っているけど
いつからカルピスは日本に登場したのか
探っていきましょう。
企業としてのカルピスの創業者は、
僧侶出身の三島海雲である。
1908年(明治41年)、当時30歳の三島は内モンゴル
(現在の中華人民共和国・内モンゴル自治区)
を訪れ、そこで口にした酸乳を参考にして、
1919年(大正8年)にカルピスを開発・発売し、
この飲料と同名の企業の創業者となったと
伝えられている。
脱脂乳を乳酸菌で発酵(酸乳)しこれに加糖、
さらに酵母(馬乳酒中の酵母と近似)
による発酵がカルピス独特の風味に不可欠で
あることは、長く企業秘密とされていたが、
1990年代半ばに公開された。
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社名は、「カルシウム」とサンスクリットの
「サルピス)を合わせたものである。
社名を決める際、サンスクリット
「サルピルマンダ」を使用し、
「サルピス」・「カルピル」
とする案も存在したが、社では重要なことを
決める際には、その道の第一人者を訪ねる
「日本一主義」があった。
これにより、当時音楽の第一人者であった
山田耕筰に社名について相談したところ、
「カルピス」が最も響きが良いということで
現行社名・商品名になったという。
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乳酸菌飲料のカルピスは
原液は非常に高濃度で、そのままでの
飲用は推奨されていない。
水、湯または牛乳で2.5から5倍程度に
希釈して飲用とします。
原液はその濃さから常温保存しても
腐敗しにくい性質があり、戦前は
一般家庭の常備品や日本軍の補給品として、
戦後は贈答用として広く使われている。
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また、原液のままでかき氷にかけて
シロップとしても使える。
飲料のカルピスは1919年(大正8年)
7月7日に販売が開始された。
この時のカルピスは現在の薬用養命酒の
ような下膨れのビンで、ミロのヴィーナスが
描かれた紙箱の包装だった。
1922年に水玉模様の包装紙を巻いたものになる。
カルピスのパッケージの水玉模様は、
発売日の七夕に因んで天の川
(英語: Milky Way(ミルキーウェイ))を
イメージしたもの。
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最初は青色地に白い無地玉で、
1949年(昭和24年)に色を逆にし、
白地に青い水玉とした。
1927年(昭和2年)には森永乳業より
コーラスが発売され、1980年代まで
人気を二分した。
1941年に軍用カルピス、
1943年に軍用ビタカルピスが製造され、
大日本帝国陸軍の原料資材提供を受け、
兵士の健康飲料とされた。
ビタカルピスはオレンジ色の水玉模様の
包装紙で包まれていた。
軍隊調理法にも、練乳とクエン酸などを
混ぜて作る代用品である
「カルピス様飲料速製法」
というレシピが載っている。
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1960年代にオレンジカルピスも登場。
その後は希釈済みの製品として、
1973年(昭和48年)に炭酸水で希釈した
カルピスソーダを発売。
炭酸水希釈のソーダ飲料としたのは、
当時の技術では普通の水による希釈では、
長期の品質維持に問題があったためである。
1980年代も終盤に差し掛かると生活様式の
変化により、飲用時に希釈が必要な従来の
原液カルピスは、一般家庭では徐々に疎遠な
存在となっていった。
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続々と新商品を市場に
1991年(平成3年)には、
希釈の手間を省いたカルピスウォーターが
発売され、大ヒット商品となった。
原液のカルピスは、瓶詰めの商品で、
瓶が重いことなどから1995年(平成7年)に
紙パック入りが登場した。
これが近年の販売の主体となっている。
これにより、商品のコンパクト化が実現された。
2002年(平成14年)、カルピスを飲んだとき、
口の中に白い塊ができるのを防止するため
大豆多糖類が加えられた。
この白い塊はカルピスに含まれる
カゼインと唾液成分のムチンとが
反応してできるものである。
この白い塊はネット上の一部で「カルタン」と
呼ばれていたが、当然ながら正式な名称ではない。
2012年(平成24年)4月9日より、
新たに開発した4層構造のプラスチックボトル
「ピースボトル」を採用。
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レギュラー・ダイエット・ぶどうが
全面リニューアルし、新規発売の
オレンジとマンゴーも同じ「ピースボトル」を採用。
主原料の砂糖・生乳の価格高騰が
続いていることから、希望小売価格は
据え置きながら、内容量は従来の紙容器から
30 ml少なくなり、470 mlとなった。
このピースボトルのモチーフは、
昔の水玉包装のカルピスで、懐かしさや
親しみを与えようとデザインされた。
風味維持のために光、空気を遮断する、
プラスチック4層構造。
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ペットボトルよりも耐熱性に弱い素材であり、
カルピス製造時の熱殺菌、充填、冷却に伴う
容器の変形を防ぐための様々なノウハウが
必要だという。
販売開始から1世紀(100年)になる。
というわけでカルピスという国民飲料のお話
でした。欲張って濃すぎるとウエーとなりますが、
ちょうどよい適量が難しかったりしますよね。
飲み過ぎないように気お付けないといけませんね。