子宮頸がんワクチンの副作用 

17歳少女を襲った“悲劇” 

言葉を失う子宮頸がんワクチンの副作用にて、「娘を助けて」母親の悲痛な叫びに… けいれんや嘔吐(おうと)、全身の痛みなど、さまざまな副作用の報告が確認されている子宮頸(けい)がんワクチン。特に重篤な副作用に苦しんでいる奈良県三郷町の高校2年の少女(17)

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4年前に予防接種を受けたが、手足のしびれや記憶障害、さらには知的障害の症状も…。国はワクチンとの因果関係について「調査中」と説明するばかり。そんななか、地元の町は6月から独自の支援に乗り出した。「理解者がほしかった」と母親(47)は安堵の表情を浮かべたが、少女には治療の糸口すらつかめない。

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計3回接種…会話できない状態に 

少女は母親に両肩を支えられ、足を引きずりながら姿を見せた。脚の関節がうまく動かせない様子で、目には真っ黒なサングラスをかけている。「目が痛むらしく、光を嫌うんです」と母親が教えてくれた。 「こんばんは」と声をかけると、少し表情が和らいだように見えたが、返事はない。「あいさつは?」と母親が促したが、少女は無言のまま腰を下ろした。

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母親は「今はあまり会話ができない状態です」と説明する。 少女が町内の個人病院で最初のワクチン接種を受けたのは、中学1年だった平成23年10月。学校からワクチン接種を勧める案内が届いたのがきっかけだった。 ワクチンは、がんを引き起こすヒトパピローマウイルス(HPV)感染を防ぐ効果があるとして、平成22年度に国が「ワクチン接種緊急促進事業」として助成を開始。 HPVは性交渉による感染リスクが高いため、10代の少女への予防接種が効果的とされてきた。

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 だが、少女は接種からわずか2日後に体調を崩し、1カ月間も学校を休んだ。これまで 大きな病気にかかったこともなかった少女は会話も減り、部屋で横になっていることが多くなった。 母親が製薬会社や町に問い合わせても、「副作用ではない」との回答が返ってきた。 しばらくして少女の症状が少し収まったため、あまり気にも留めなかったという。少女はその後、案内に従って同年12月と翌24年3月の計3回接種。だが、そのたびに腹痛や 腰痛など原因不明の症状に苦しんだ。 

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卒業式も受験も欠席、ついにはけいれん 

急激に悪化したのは中学3年の9月。腰痛がひどくなり、脚を引きずって歩くようになった。 痛みは長引き、中学校の卒業式も出席できなかったほど。人生の分岐点となるはずの高校 受験の日も、身体を全く動かすことができなかった。 当時は副作用による症状とは分からなかった母親は、何をやっても起き上がらない少女に 「何考えてるの。もう知らん」と言い残して仕事に出た。「今思えば、あのときも相当しんどかったのかも…」。母親は手に持つハンカチで目を押さえながら、自身の言葉を悔やんだ。

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 少女は自宅近くの高校に何とか合格したが、症状は悪化するばかりだった。「頭が熱い」 昨年7月の夜、少女が突然、苦しみだした。「顔に扇風機を当ててほしい」と訴えたが、 その後、少女は激しくけいれんを起こした。ついには失神し、記憶障害にも襲われた。 母親は必死で県内の病院を回ったが、医師から告げられたのはあまりにも辛い言葉だった。 原因不明の症状に苦しむ少女と、背中に手を当てる母親だった。この状況において、無責任な判断をした国のワクチン接種にたいする不信感、憤りを感じているという。

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