棋聖 羽生名人の決断に学ぶ

今回は迷った時に決断するための
四つの考え方というテーマでお送りします。

社会で大きな変化があり
今これまで想像していなかった
新しい不安や悩みに直面している
方は多いのではないでしょうか?

仕事について、健康について
家族について家で過ごす時間が
長いと余計に一人でイロイロと
考えたり、人にうまく相談できず
決断に迷っている方もいると思います。

そんな迷った時に決断力を高める
四つの思考方法と決断力
という本を参考にお届けします。

この本は、
将棋の棋士羽生善治さんの著書。
羽生さんといえば、
将棋界の歴代最多勝利を更新し
今なお、現役で活躍されている方
もちろんご存知の方の方が多いですよね。

将棋も決断の連続。
素人目で見ると、プロの棋士
なんだからきっとなんでも
先を常に読めている
天才だと思ってしまいます。

ですが、将棋の指し手の可能性は
実は10の30乗ぐらい
星の数ほどあります。

複雑すぎるので
プロのあなたにとっても
正しい選択肢は瞬時にわかりません。

それでも、悩みながらも
一手を決断を下すことで
より良い方向に手を進めようと
しているということです。

情報の過多と、社会変化で
仕事や家庭で、色々な決断
を迫られる私達と同じです。

今回はトップ棋士と言われる
羽生さんの著書に詰まっている
決断力を高めるための
3のヒントから、4つのポイントを
厳選してお届けしたいと思います。

いろんな形で岐路に立っている方の
決断するための参考になれば嬉しいです。

煩雑な情報は、取捨選択です。
重要な決断できずに迷っている
時の行動として、ひたすら情報を
増やしてしまうことがあります。

ただ情報が増えるほど、
正しい決断ができるようになるか?
必ずしもそうではありません。

なぜなら、そもそも膨大な情報の
すべてを網羅することはできないです。

やみくもに情報を集めても
情報に振り回されてしまい
混乱して誤った決断につながる
可能性もあるからです。

将棋は相手と、対戦し相手を
追い詰めるゲームですが
一手に約80通りの選択肢があるそうです。

限られた時間の中で、
その80個、全てを考察するのは
「こんなこの辺が良さそうか?」
まずは、時間を費やすべき候補を
23個に絞り77から78個の
選択肢を捨てることでより
決断の質を高めています。

判断と決断するための
情報収集を始める前に
まずは自分の頭で考えてどこが
ポイントなのかを見定めるという
プロセスが大事になります。

そのポイントがm
たとえはっきりと分からなくても
気になる部分がぼんやり見えてきたり
「この辺の情報は捨てていいな」と
気付いたりするだけでも
その後の情報収集の効果が高まり
より良い決断につながります。

固定概念にとらわれない将棋には
こうした状況、
今日の時はこう進んだらいい
と言ったような定石という
昔から研究されてきた
決まった打ち方があります。

私たちの生活で言えば
長く伝わる一般常識や、
偉人たちによる格言教訓の
ようなものでしょうか?

羽生さんによれば、
こうした定石常識を疑うことから
新しい考え方やアイデアが生まれるといいます。

実際に今までいい戦術と
思われていたものが
価値をなくしたり、
逆に悪い考え方、非常識だった
選択肢が今では優れた戦術に
なっているケースも多いそうです。

先入観にとらわれず、
違うやり方もあるのかな?
といった姿勢を保つことが大事と言えます。

人が固定概念にとらわれる
要因の一つが経験です。

羽生さんによれば、
「経験は積めば積むほど良いもの
ただ経験が良い決断を産む時もあれば
悪い時もある」
のでその経験の活かし方が重要だと言います。

経験を積むことによって
考える材料が増えますが、
不安や恐怖感が増したり
過去の失敗経験によって
考え方が窮屈になってしまいがちです。

そうしたマイナスイメージに
打ち勝つための理性を持って
決断に臨む必要があります。

直感力が7割の羽生さんによれば
人間の持っている優れた資質の
一つが直感力だと言います。
対局の中で直感によって
パッとひらめいた手の
7割は正しい選択決断をしているそうです。

直感力とは?つまり勘なので、
大きな決断に迫られる時ほど
それを本当に信用していいものか
不安になりがちです。

ただ私たちがこれまでの人生で
いろいろな情報を見聞きしたり
体験したりして培ってきたことが
土台となっているもの
偶然に何もないところから
パッと思い浮かぶのではなく
人生経験の積み重ねなので
直感を大事にすることも、良い決断をする上で
ポイントと言えそうです。

ではどうやって?
そうした直感力や勘を磨いたらいいのか?
羽生さんによれば、
直感力を磨く上で必要なのは感性なので、
音楽を聴いたり、読書をしたり
仕事と関係のない人と会って話してみたり
そうしたさまざまな刺激を受けることで
総合的に直感力が研ぎ澄まされていくといいます。

リスクを取るメリットは?
プロの棋士が戦う将棋でも
複雑に絡み合う盤面の十手先の
展開を読めないそうです。

その中で、経験が多く考えや
選択筋から未開の道筋まで
いくつかの選択肢から決断を下して行きます。

羽生さんご本人は、
プロ棋士の中でも未開拓の道筋
つまり危険かもしれない道筋を
あえて決断するタイプだと言います。

なぜなら、いつも通りの
無難な選択先行きが
見通しやすい選択だけでは
相手から攻め込まれやすいこと。
また自分からリスクを取ることが
勝負を決める上で大きな
要素だと考えているからです。

長期的に直感を取り、決断をすること
つまり積極的にリスクを取ることは
視野が広がったり
新たなアイデアが生まれたりするので
将来的なリスクを減らす効果もあることを
いつも自分に言い聞かせているそうです。

私たちは、判断や決断をするとき
現状維持リスクが低そう
不安が少ない先行きが見えやすい
といった選択についついなりがちです。

ただそれでは、
次のステップに繋がらない
可能性もあるので、決断には勇気が
伴うこと決断とリスクはワンセットであること
を認識して、時には未知の世界に
飛び込む選択も必要だということです。

おさらいすると、
1 情報は取捨選択が大事なこと。
2 常識や経験による固定概念にとらわれないこと。
3 直感力を磨くこと。
4 時には勇気を持ってリスクのある決断をする。

将棋には、
一つの局面を数時間かけて考えることがあります。
こうした時は、登山中に
遭難してぐるぐると同じ所を
回っている感覚だそうです。
考えても考えても判断ができない時は
もうどうにでもなれという心境で
決断することも結構あるそうです。

そうした気持ちになるというのは
少し意外ですし、親近感が湧きますよね?

世の中の向こう3年は
いっそう不透明な状況が続きそうです。

私自身もとにかくひるまず
自由な発想で、良い決断をしながら
人生を歩んでいけたらと思います。

決断力では、その他にも才能や集中力に
ついてなど多くのメッセージが
詰まっているので、ご関心のある方は
是非読んでみてください。

最後までありがとうございました。