【肉食(タンパク質)】ブームとアンチエイジ

ここ数年、肉食がやたらブームとなり、それ以前にあった。肉=肥満 という図式は壊れ、肉=タンパク質 といつの間にか変わりました。日本人の肉摂取量は、世界的に見ても平均以下です。やはり魚文化が主流だからでしょう。しかし肉食を進める人たちや、専門家は決して肉による弊害は、まったく論じません。

それはやはり肉食を推奨しているのでそれがビジネスと直結しているので、あからさまにノーと言えないのです。それを言えば肉食産業にダメージが起こります。業者はいいですが、その食材を食べる方としては、不安でしかたがありません。食の安全というスローガンをうたっているにも関わらず、主催者側が表示の偽造や化学調味料の明示化をしないなど、問題点は数知れません。

消費者はステーキという以前は、高価な食事とされてきました。それが手の届くくらいの価格になり、手軽に食事ができる店も多数できました。財布の中身の余裕があると、行ってしまう誘惑に誘われます。まず炭水化物ダイエットですが、これは単純に米ぬきです。主食(炭水化物)を減らして、肉食(タンパク質)で筋肉量を増加させるというものですが、これにはトレーンニングや運動が必要となります。

1日10時間以上のデスク仕事をしている人にとっては、軽度や中度の運動では意味をなさないことが専門誌に報告されています。時速8キロほどの早歩きに相当する運動を1日30分、ないし2時間半程度、約150人に対して一定期間行わせ、肥満度や腹囲の増減を調べた結果、ポジティブな変化が見られない一群がありました。それが10時間以上の座り仕事に就く人たちでした。

あまりに長時間座っていると、もともとの代謝機能自体が低下してしまっているから、というのが考えられる理由でしょう。エコノミー症候群ともいわれていますが、飛行機に乗らなくても重力の関係で長時間同じ姿勢でいるということが結局同じ症状になると言うことです。予防策として休憩時間を利用して立つ歩く姿勢をのばすことが必要になります。

米国の内科専門誌に発表された論文は、看護師などの医療従事者12万人を調査したところ、レッドミートは動脈硬化を促進し、死亡率とも無関係ではないことが明らかになった、と述べています。赤身肉に含まれる栄養素のカルニチンが腸内で消化、分解されて発生する物質が、肝臓の酵素によってTMAOという有機化合物になる。このTMAOが血管内皮に働きかけて動脈硬化を促進する、というのです。

赤身肉のかわりに鶏肉、魚、ナッツ、豆類などを主に食べているグループでは死亡リスクが7〜19%低かったことから、赤身肉ばかり食べていると死亡リスクが高まるという結論です。